「Baahubali: The Begining」を見た人の感想にテルグっぽさが薄く、
泣くような感動作じゃないと指摘しているものを見かけました。
確かにテルグっぽさは薄いんだろうと思います。
でも私は途中で涙が出てきました。
妄想かもしれませんが、それには背景を説明する必要があります。
日本で公開されると聞いて一番最初に気になったのが公開される作品の言語。
テルグ語のインターナショナル版と聞いて安心しました。
この作品はテルグ語を聞きたかったのです。
インド映画=ボリウッドと間違えている人がまだいますが、
ボリウッドはインド映画の中でもヒンディー語のもの。
10億以上の人が住むインドではヒンディー以外の
数多くの言語の映画が作られています。
実際、本数ではタミル、テルグはヒンディーを上回るほどです。
しかしボリウッドの市場規模は圧倒的。
歴代の興業成績上位はほとんどがヒンディーのものですし、
Forbes Indiaのセレブランキングを見てもボリウッドの俳優が大半を占めています。
「Eega」が公開されたとき、ヒンディー語でハエを表す「Makkhi」がベースの
マッキーとなったのもテルグの知名度の影響じゃないかと勘ぐってしまいます。
さらに2016年の前半、インドでの最大のヒット作が「The Jungle Book」だったように
ハリウッドが次第に影響力を強めてきています。
「テルグの映画はボリウッド、ハリウッドに勝てないのか?」
その問い対するハイデラバードからの熱い回答が、
この「Baahubali」なんじゃないかと思っています。
テルグっぽさを残しつつも、ハリウッドの大作に対して
真正面からぶつかっていった。
そんな気概を感じます。
S.S.ラージャマウリ監督を「狂人」という人がいますが、
それはこの映画のプロデューサーもそうでしょう。
天下のハリウッドが得意とするアクションに
本気で勝ちに行こうとしてるんですから。
正気の沙汰とは思えません。
あのIntelに対抗するAMDが協力というのも泣かせます。
(もちろんRADEONの関係からだとは思いますけどね)
登場人物を見ると中心人物はいずれも顎の骨がしっかりした人ばかり。
テルグ、タミルで活躍する人で固めています。
Eegaではハエを相手に大立ち回りをしたスディープは外国の商人の役。
見せ場もあって後半にも登場しそうな雰囲気もありますが中心ではありません。
それもカンナダ映画の人だからと考えるのはうがちすぎでしょうか?
(後編に出てサウスインド・オールスターとして盛り上げてほしいところですけど)
そんな熱い妄想を夢見ることもできる、この作品。
映画館でテルグ語のセリフを浴びながら楽しんできたいと思います。
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