インド映画に詳しい人なら、この映画、アーリヤー・バットが主演、
シャー・ルク・カーンが助演と聞いて最初は驚いたと思います。
無理を承知で例えるなら、主演 広瀬すず、 助演 渡辺謙 ぐらい。
まだキャリア4年目のアーリヤーが
King of Bollywoodを脇にするんですから、ある意味、暴挙。
それにNetflixに入ってしまったのでプロモーションもないのですが、
インド公開前のDear Zindagiのプロモーションも一風変わったものでした。
何しろはじまりはアリーヤー・バットのこのツイートでした。

これにシャー・ルク・カーンが答えるという会話形式。
内容については以前書いた こちらの記事を。
そして公開が近づいてきたときも、この動画からスタート
詳細は Dear Zindagiのプロモーション、本格始動 を。
そして通常の予告編ではなくTake 1から5までの5本の動画を順に公開。
いずれもアーリヤーとシャー・ルクの対話が中心。
映画の中核となるカイラとジャグのカウンセリングです。
これを仕掛けたのも、このポスターに名前を並べるプロデューサー様でしょう。
ガウリ・カーン、カラン・ジョーハル、ガウリ・シンデーの3人。

ガウリ・カーンはシャー・ルクの奥さんにして彼のプロデューサー。
カラン・ジョーハルはアーリヤーの映画業界の親も同然、
シャー・ルクとも長く深い付き合いがあります。
そしてガウリ・シンデーはこれで監督2作目。
とはいえ前作「マダム・イン・ニューヨーク」(English Vinglish) は
シュリデヴィ様の復帰作
日本ではヒンディー版がベースで公開されましたが、
実はタミル版があり、ヒンディー版ではアミターブ・バッチャンが演じていた
タミル版ではアジット・クマールが演じるという贅沢仕様。
どういう経緯でこの映画の企画が通ったのか分かりませんが、
アーリヤー主演、シャールク助演なんていう暴挙を
シャールク側から言い出すわけもなく、いくらカランでも考えないでしょうから、
やっぱりガウリ・シンデーが持ち込んだんでしょう。
ただシャールクの立ち位置、演技も含めてとてもマッチしていたように思います。
私自身、いつものシャールクはどちらかといえば苦手なのですが、
この作品でのシャールクは自分史上最高です。
またアーリヤーにとっては、本作が撮影されたのは23歳、
この役にはちょっと若すぎたかなと感じる部分もありましたが安心して見れました。
むしろ楽過ぎたと思わせるくらい。
去年はUdta Punjab(パンジャブ・ハイ)で多くの主演女優賞を獲得しましたが、
この作品でそれでも2時間半、一人できっちりスクリーンを支配できることを
証明できたことも大きな収穫だったはず。
また前作のシュリデヴィ様と同様、
アーリヤーなのにダンスシーンなしというのも軽く暴挙。
ダンスシーンといえば、たったこれだけ。
これだけでは流石に足りないということだったのか、
本編以外の動画が充実してます。それは明日の記事で。
主役がガウリ本人がモデルじゃないのと思わせる節が多々あります。
考えようによっては「ガウリ・カーンのこんなにモテていいかしら」的な映画。
カイラの4人のボーイフレンド役もお見逃しなく。