Dangalによって明らかになったものが中国市場の圧倒的な存在感。
そしてBaahubaliによって明らかになったものは
インドでのヒンディー語とスター・システムの優位性の揺らぎじゃないかなと思っています。
インドではヒンディー語の映画が優位にあります。
ヒンディー語話者の数が大きいんでしょう。
Baahubaliも言語別ではヒンディー語が半分近くを占めたようです。
しかしそれを除いても700カロール。Dangalの587カロールを上大きく回ります。
インド国内でトップになるためにはヒンディー語だけでは無理でしょう。
どれくらい効いているのか数字が出てきませんが、
Padmaavatが地道に稼いで300カロール近くまで伸びているのも
タミル語、テルグ語の同時展開があったからかも。
多言語展開はこれまでもありましたがかなり限られていましたが、
これからはもっと増えるんじゃないかと思っています。
プラバースの次回作、シュラッダー・カプールと共演した
Saahoもテルグ、タミル、ヒンディーの3言語同時展開のようです。
Saaho - Teaser
となるんですが、これが3大カーンやラジニカーント様なら、
「今回、力入れてるのね」ぐらいになります。
ビッグネームが出演するかどうかで大きく興行収入が変わってきました。
ところがBaahubaliではそこまでの大物は一人もいません。
Baahubali 2の公開前年 2016のForbes Indiaのセレブ100人には
出演者をだれも見つけることができませんし、
昨年末2017年のリストでも
プラバースが22位とアーリヤー・バットの直下、
ラーナー・ダッグバティは36位、
一方、S.S.ラージャマウリ監督は15位にランクされています。
つまりBaahubaliは有名スターが引っ張ったのではなく、
Baahubaliという作品がスターを生み出した。
だから監督が一番評価が高い とも読めます。
Padmanを抜いて今年の2位に躍進。
これはPadmanが100に届いていないということが大きいとは思います。
そしてこの作品自体、確かに面白そうなんですよ。
それでも主演者には悪いですが
スター不在のこの作品がそこまで伸びるとは。
(それも大都市圏しか観ないんじゃないと思っていたんですが)
Sonu Ke Titu Ki Sweety - Trailer
インターネットでどこでもつながる時代。
観た人の感想も興行収入もすぐに手に入りますから、
評判がよさそうとなれば観に行くし、その反対もあります。
それが効いてきているかもしれません。